今年も「夜桜お七」を聴きながらの花見は実現しませんでした。
が、2011年「プロ野球ペナント・レース」が、当然の事とは云えセ・パ両リーグ共にめでたく足並みを揃えて開幕し、心待ちにしていた「JIN-仁-」もスタート…春爛漫な感じです♪
今年に入ってから何だかめちゃめちゃバタバタしているのですが、ようやくちょっと落ち着きの兆しが見え始めたので、今更ながら今年のスケジュール帳をゲットし、ようやく自分の2011年が始まろうとしています…おそっ!
まぁ、今年の干支は「亀年」だし…全然想定内だけどね(笑)。
さて、先日久し振りに名古屋に行ったので、うなぎの名店「あつた 蓬莱軒」の本店へ向かった。ここは「ひつまぶし」で有名だけど、いつもの様に白焼きと肝焼きの二品をチョイス。ここのは絶品だ!
昼間っからビールを飲み程よくいい感じになったので、そのまま場所を変えて本格的な飲みへ。
この日は何となく居酒屋な気分。それなりの年季と佇まいのなかなか良さそ気な店を見つけたので、さっそく入ってみる事に…うん!悪くない。
入り口近くの、店の前の通りに面したカウンターの座席に座り、まずはビールをオーダー。ジーンズのポケットから読みかけの小説を取り出し、それを読みながらの独り酒…なかなかオツなものである。
その店の常連らしい客と店主との楽しげなやりとり、サラリーマンの中間管理職っぽい人たちの愚痴の連発、恋バナでもちきりな女子会の賑やかなグループ、周囲を気にしながら声のトーンを抑えて会話する何やら訳ありな感じの年の差カップル…時折これらに耳を奪われそうになりつつも、次々と展開される本の中の世界に没頭。
ついでに酒の方も、ビール→日本酒→ビール→焼酎→ビール→ハイボール→ビール→メチル→ビール→ハイボール→ビール→ハイオク…ハイオク???と、どんどん杯を重ねていく。
そうこうしていると、人の良さそうな店主から突然ラスト・オーダーを伺われた。
「もぉ?」
と思いながら壁際の時計に目をやると、最初のオーダーから既に6時間が経過していた。
あと少しで読み終わるのに…と思いつつ、追加のハイオクとつまみをオーダーし、更なるクライマックスへと予想外の展開を繰り広げるストーリーに、夢中になりながら閉店まで読み続けるも(この場合飲み続けるとも云う…)、案の定読破する手前で店を出る事になってしまい、消化不良だったのと飲み足りなさから、そのまま近くにあった Bar へと足を運んだ。
バー・カウンターの隅に腰掛け、バスペール・エールの生をチェイサーに Spring Bank をストレートで飲みながら、少なくなった本の残りのページを、はやる気持ちを抑えつつゆっくりとめくって行く。
「一体どんな結末が待っているのだろう…」
期待と酒のピッチはどんどん加速して行く。
ところが、店に入った時から気になっていた、ストレート・バーにはおおよそ似つかわしくないボリュームで会話をする男女数名の客の声がうるさくて、なかなか本に集中出来ない。しかも会話の内容が下世話で聞いてられない。
「ちっ!」
こういうイラッ!とした瞬間に、集中力というのは切れやすい。瞬間冷凍じゃないけれど、それまでじっくりコトコト温めてきた時間の経過や存在を全く無かったかの様に否定するかの如く、一気に冷ましきってしまう。
「ちっ!ちっ!」
俺は苛立っていた。肝心なストーリーのエンディングを目前にして、ちょっとした事件の発生だ。
肝心な時にはパッとしない俺のおつむも(おむつじゃないよ!)、こういう時に限って、それまで右から左へと流れていたどうでもいい会話の内容をくまなくキャッチして、いっぱしのデータ分析などをし始める。
ストーリーに集中しなければとの焦りが募り、シングル・モルト・ウイスキーを頼むピッチもどんどん上がっている。タリスカー→ハイランド・パーク→カオル・アイラ→ボウモア…。
気付くと、本の文字を追う視線が同じ文脈の辺りばかりをウロウロしてしまい、ページを先に進めなきゃという思いとは裏腹に、指と視線の動作がうまくリンクせず一向に先に進まない。しかも彼らのマナーを無視したトーンの会話に途切れる気配は無い。
「ちっ!ちっ!ちっ!」
新品のハイハットか!!!…と思わず突っ込みたくなる様な耳障りなトーンがどんどん拡がっていく。俺はもう完全にブチ切れていた。
ところが、よくよく会話を聞いていると、何だかそれまでとは違う感覚が湧いて来た。
「あれっ?実は面白い話なんじゃないか…?!」
そう、それまでくだらないと感じていた彼らの話は、確かにシュールで面白かった。というより、どうやら酒が体中を駆け巡っているため、笑いのツボが緩くなったのかもしれない。そりゃそうだ、随分飲んでるもんな。俺は完全に酔っていた。
酔ってしまえば、後は時間と空間を満喫するに限る。
久し振りに飲むシングル・モルトは相変わらず深いコクと後を引く薫りが素晴らしかったし、マッシュ・ポテトと相性のいいハギスも美味かった。
小説の中から現実に引き戻してくれたユニークな連中?もいつの間にか姿を消しており、間もなくバーテンダーからラスト・オーダーを告げられた。
帰路へと向かう足取りは、自分の意思とは関係なくポリ・リズミックで、i-phone のアプリのメトロノームをBPM 95にセットしユニークなビートを踏み鳴らしながら、軽やか?!にホテルの部屋へと辿り着いた。
そして翌朝、軽い頭痛を伴いながらも、何となくうろ憶えで曖昧なところがあった本を手に取り、パラパラ〜っと読み返してみると、何と!エンディング辺りのストーリーや登場人物が、昨日読んだそれとは微妙に変わっているではあーりませんか!!!
っつーか飲み過ぎだろ(笑)。
そんなこんなで足早に過ぎ去ろうとしている、2011年の春です!
おしまい!
*今回使用した写真は2年前の4月です!
追記:野獣王国のDVDを観てくれたNICOさん、TRI-Offensive のCDを聴いてくれた関西の男子くん…感想&応援メール有り難う!!!
2011.4.21

