今更改まるのもどうかと思うが、みなさんご存じの通り、吾輩はドラマーである。
名前はまだ…いや、まぁそこそこはある…(笑)。
先日ふと、「あっ、そういえばあのビデオどこだっけ?久しぶりに観たいかも…」
と思い、ビデオラックから押し入れの中の隅々まで探し回っていてつくづく思ったのが、
この「ドラマー」と云う世間一般では未だ市民権を微妙に得ていない、自分で好き好んで
選択した職種(?)についてである。
もとを正せば、ドラムを始めるや否や無謀にもプロ・ドラマーを目指し、自分の夢(エゴ?!)
の為に故郷を捨てて(と云っても一定ヵ所に住んでいた訳ではないので、故郷って
どこだかよくわかんないんだけど…)、上京してプロ生活20年…。意外?!だったのが、
思ってた以上にドラム関連のビデオを所有していたって云う事と、しかもそれらの内容を
ほとんど憶えていないと云う驚愕の事実が・・・ホントに観たのか?
まぁ今でこそ楽器と云うのは、昔と違ってその奏方を映像で学ぶ事が当たり前な
時代になったが、それは丁度俺が高校卒業した頃に、あの「スティーブ・ガッド大先生」の
ビデオが流出し始め(多分あの幻の「洗濯屋ケンちゃん」とほぼ同時期だった様に
記憶しているが…)、雑誌関連ではドラム・マガジンと云う専門誌の創刊号が出た頃だ。
よって、今思えばインチキ臭い数少ない教則本と耳だけを頼りに、ほとんど自己流で
ドラミングと云う無限の可能性に挑んで来た最後の叩きあげ世代(プロになるのも早かったからね)
である訳なんだけど、こんな世代の人間だからこそ、その後世間に氾濫するドラム関連の
ビデオってやつにはより敏感で、それまであてずっぽに耳だけを頼りに携わって解明してきた
ドラミングの正否を確認するには持ってこいな素材な訳だ。
お目当てのビデオを探していると、とにかく出るわ出るわ…
膨大な数のドラム(正しくは音楽関連)のビデオ。中にはやっぱり観た記憶の全く無いものや、
レアにも程があるもの、結局いつも観てしまう限られた作品、そして中には20年近く未開封の
ビデオと云うものまでが膨大な数で存在している。
いい悪いは別として、それだけのある種音楽的にマニアックなビデオがあると云う事は、
ちょっとしたコレクターな気分が味わえる。よくよく考えてみると趣味であったドラムを
仕事にしちまったもんだから、未だ他に趣味らしいものを見つけられないない全然駄目な
人間なので、この所有する音楽ビデオの本数こそが、唯一趣味と云うものにどこか通じる
証なのかもしれないな…。
とは云っても、その見方はやはり「邪道の王道?!」である。全てを研究対象素材として、
あきらかに分析的な観点からでの見方をしてしまうので、どうも満足感とか達成感になかなか
結びついていない様な気がする。勿論たまには「目から鱗」と云う事もあるが(ZepやPurpleや
U.KやMissing PersonsやKANSASなどのバンドものに多い)、どっちかと云うとストレスになる事も
少なくないかも。これはきっと負けず嫌いな性格が生じさせてるんだろうけど・・・。
ここ数年、楽器の世界レベルでの演奏テクニックの発達には目を見張るものがある。
特にドラムの奏法においては、ダイナミクスやスピード、アーティキュレーションの
全てにおいて手と同じ、いやヘタするとそれ以上のコントロールを「脚」で演奏するのが
当り前になりつつあると云う、とんでもない時代になっている。やはりこれは教則モノを含め、
音楽を視覚でも学ぶ事が一般的になった事がもたらした成果なんだろうな…。
俺がドラムを始めた頃にこう云うものが氾濫していたら、きっと俺ももっと…な~んて
羨ましく思ったりする事もありつつも、「演奏とはテクニカルでメカニカルなものである!」
と云う印象の強いこういう映像を観ていると、今後どんどん出てくるであろう、
俺たちの世代では考えられなかった程の超絶技巧プレーヤー達の、音楽家としての
感性のあり方が逆に危惧される。
なぜかって?それはその手の映像とか観る時って、驚きはするけど感動はしないから…。
超絶技巧派と呼ばれるプレーヤーは基本的にグルーブしてない人が多いから、
見事なまでに全然ハートに響かないんだよね。そういう観点からすると、音楽家が
物凄いテクニシャンばかりになってしまったりしたら、音楽はどれだけつまんないものに
なっていくんだろう?・・・そう考えるとちょっと恐ろしい。
逆に、グルーブ命!と云ってソロ回しがあってもキープだけしかせずに、それを美学だと言う
タイプの人も居たりするけど、音楽を演奏していると必ずミュージシャン同士の会話ってもんが
演奏中何度も交わされる瞬間があるのに、それに気づけなかったり、人とのコミュニケーションを
はかれないと云う人は、根本的に音楽には向いてないのかもしれないな・・・。
回りの観客やメンバーからソロを求められたら素直にそのエナジーを表現する…
それこそがグルーブだ!!!
これからプロを目指そうと云うみんなは、テクニックとグルーブのバランスは勿論の事、
そんな事よりも強くてデカいハートと礼儀、そして何より人と音楽をやると云う愉しさを
知っていけば、きっと素晴らしいミュージシャンになっていくと思うから、
いつもオープンマインドで、「五感をしっかり研ぎ済ます!」事が大切だと思う。
耳のいいミュージシャンってのは、実は素晴らしい美術作品に秀でていたり、
類い稀な美食家であったりもする。逆にこういうところからもインスパイアされて音楽に
繁栄される事って云うのも本当に大きい。だから「ごはんはしっかり研ぎ済ませ!」…ん???
さて、本日で俺もついに40代に突入、そしてプロデビュー20周年に当たるメモリアル・デーだ。
まぁたかだか20年ぽっち、特別なイベントなんかは全く予定していないけど、21周年にはなんか
デカイ事やろっかな!…(笑)。
これから先も俺はドラマーとして市民権を得ないまま(笑)君臨し続けていくつもりでいるし、
今後出てくる新世代の若手テクニシャン君達に負けないように、しっかりと新しいテクニックも
修得していく様に努力とかもしてみるつもりだ。そしてここから先の20年は、ミュージシャンとしての
証を誇示する為にも、惰性でやる様な音楽なら一切やらない!と云う位のポリシーを持ち、
本気で音楽と向かい合いながら、必ずや自分らしいドラミング、そして素晴らしい音楽を世の中に
誕生させていく事を、ここに決意表明として書き綴っておきます!
とりあえずここまでの20年間俺を支えてくれた全ての人々に、心の底から感謝の気持を伝えたい・・・
有り難うございました。そしてこれからも末長く宜しくお願い致します…合掌!!!
追記:(1)管理人のMinoriさん、アプレットの山口さん、祝!コモリズム3rd メモリアルです。
ほんとにいつも感謝してます。今後とも宜しくです…押忍!!
追記:(2)あっ、みなさん7/11の選挙には必ず投票に行きましょう!
2004.7.5.
やっぱ「マジスパ」のスープカレー・モードだ。ぜって~食う!!!