ドラムを初めて23年・・・、演奏中にあんなにも熱く感動と喜びを体感したライブを、今までに経験した事があっただろうか?
『KENSO』と云うバンドは「プログレッシブ・ロック」と云うカテゴリを既に飛び越えて、恐らく世界で最も感情と知性と情熱の歯車が、危険な程に繊細に絡み合っているロック・インスト・バンドだ。今回サポートさせて頂いて本当に痛感した。
今年5月に、今回の『KENSO ハレ紀 LIVE』の出演依頼を承諾してからの約半年の中で、常に間断なく交錯していた期待と不安だが(たまたま過密スケジュールだった為、なかなかKENSOの曲を演奏するモードに入る事が出来なかったので、一時はかなりナーバスになっていたのも事実)、ライブが終わった今となってはこれまでの時間が夢と現実の狭間のように思えたりしつつも、演奏していた瞬間の記憶が不思議な程に実に生々しく鮮明に甦って来る。
そういえば過去に一度、演奏中に鳥肌が立つ程感動した事があった。ちょうど10年程前、あるシンガー・ソング・ライターのサポートをしていた頃の話だ。
当時恒例となっていた夏のスタジアムでのコンサートに初めて参加した時の事。コンサートがクライマックスを迎え、3万人の観客とステージがひとつになった瞬間、人生で初めて「ドラムをやっていてホントに良かった!」と感動した。
そして今回の「KENSO」では、半端じゃなくクオリティの高い素晴らしい作品を、才能溢れる秀逸なミュージシャンがより高い次元で、個々の技ではなくあくまでも作品を表現する為に自己との格闘までしながら、ひとつの『気』に集約して表現すると云う、普通のライブではあまり使う事の無い、まるで精神を削ぎ落としているかの様な凄まじいパワーを費やしながら奏でるサウンド。そして、その波動をまっすぐに受け入れる事の出来る、心から「KENSO」の音楽を愛するファンの方々・・・。これまでの人生の中でこんなにも「音楽をやっていて良かった!」と思えた瞬間はおそらくなかったであろう。
長年のバンド・サウンドの中で育まれて来たあの大曲の数々・・・個人的に多少のミスはあったものの「我ながら良くやったなぁ」と珍しく褒めてみたりもしつつ、今回親友でもあり良きライバルでもある村石雅行の代役として、「KENSO」と云う素晴らしいバンドに携わらせて貰えた事を、リーダーの清水氏初め、小口氏、三枝氏、光田氏に心から感謝している。
「KENSO」とは凄まじいパワーと感性を兼ね備えた、まさに孤高のロック・バンドである!!
最後に、先日亡くなられたジャズ・ドラマー、ジョージ川口さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
2003.11.5 曇りのち雨
追記(1):スケジュール欄には掲載しなかったが(一般の方は観覧できなかった為)、実はチッタでのライブに先駆けて、去る10/31にリーダー清水氏 の母校であり、「KENSO」結成のゆかりの場所「神奈川県立相模原高等学校」(略して「県相」)の創立40周年記念式典の文化行事にてライブを行った。
ある意味特殊な音楽の為、今時の高校生の反応(特に学祭とかでの生徒の反応は微妙だからサ・・・)が心配だったが、演奏が始まるとそんな心配をよそに、かなり熱い反応が帰って来た。(勿論中には寝ている生徒もちらほら居たが・・・)。
若さゆえその感受性や吸収力は柔軟で、本気で感動してくれた生徒達も居た様子で、そのあまりに純粋な瞳に大きなパワーをもらった。やっぱ若さって素晴らしい!
追記(2):チッタで余興(いやいや実は大マジ!)として演奏した、小口さんとの2人「U.K.」・・・邦題『憂国の二士』(笑)。当初はもう少し長いバージョンを予定していたが、メンバー紹介の枠内と云う時間的な問題もあり、ついつい入り込み過ぎてしまいそうな雰囲気に2人とも危険を察し、あの様なサイズでやってみた。予想を遥かに上回る会場の反応を含めかなり愉しかったので、一度ちゃんと全部コピーしてみようかな!なんて気になってしまった(笑)。
追記(3):今シーズンをもって長年応援して来た読売ジャイアンツのファンをやめました。理由はお察しの通りです。
